「部分矯正」とは、すべての歯を矯正するのではなく、1本だけ傾いている歯や、歯と歯の間に隙間があるなど、気になる箇所だけを矯正する方法です。
笑ったときや口を開けたときに見える前歯の印象に自信がなく、つい口元を手で隠してしまうクセをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか？そんな方にもお勧めなのが「部分矯正」です。1～数本の歯を整えるだけなので通常の矯正と比べて時間も費用もかからず、比較的短期間のうちに治療を終えられます。
部分矯正では前歯だけを動かしバランスを整えていきます。裏側矯正の場合は、ブラケットとワイヤーを前歯の部分に取り付けます。
抜歯は行わないケースがほとんどで、前歯部分を整えて歯並びの印象を美しくすることが目的です。噛み合わせに問題を抱えている場合には部分矯正は適しませんので、歯列全体を矯正する治療法をお勧めします。
前歯に凸凹がみられる叢生(乱ぐい歯)や軽度の出っ歯、すきっ歯、八重歯などが部分矯正のみで治療が完了するケースが多い症例です。ただし、顎の骨に問題がある出っ歯の場合は、全体矯正が必要になります。
歯列全体を矯正する場合の平均治療期間は約1～3年になりますが、前歯だけを動かす部分矯正の場合は、全体矯正と比べると治療期間は短くなりおよそ1年前後で矯正が完了します。 ただし、歯並びの悪さが前歯だけにとどまらない場合は、上下の噛み合わせを整えるために全体矯正が必要になるケースがあります。
一般的な矯正治療(全体矯正)にかかる治療費はおよそ60〜70万円、治療期間は1～3年程度となります。
部分矯正(前歯のみ)にかかる治療費はおよそ10～20万円、治療期間は1年前後となります。ただし、裏側矯正の場合は別途費用が必要です。
矯正する前歯の表面にブラケットを装着してからブラケットへワイヤーを通し、少しずつ歯を移動させていきます。
並びあう歯が密着していて動かせない場合は、歯を少しだけ削りスペースを作ります。削るといっても0.25～0.5mm程度のごくわずかな量で、歯にダメージを与えることはありませんのでご安心ください。
